高齢者のオストメイトはストーマの管理が難しく、正しく貼れなかったり皮膚の痒みやただれにより装具を外してしまったりすることが多々あります。
特に認知症患者の場合はよりストーマの管理が難しく、認知症のレベルに合わせたストーマケアが必要になります。
ストーマが気になって触っているようであれば、腹帯などを使用して直接触れないようにすることで一次的な対応が可能です。
また、ストーマの形状や大きさなどが気になっているのであれば装具自体を変更することもトラブルの回避に繋がります。
痒みなどが原因で剥がしてしまうようなケースであれば、要介護者の肌に合う装具を選びなおすと共に皮膚の乾燥や掻痒感をケアする薬を使用して不快感を軽減しましょう。
また、装具の取り合外しを認知症患者自身に行ってもらう場合は、説明や手順書を作成するだけでなく、簡単使えるような装具に変える必要があります。
理解度に合わせて装具自体もハサミなどを使わず簡単に装着できるものや剥離剤を使わなくても取り換えが可能な物を選定しましょう。
認知症患者のストーマケアは、装具の管理方法などへの理解を深めることに重点を置かずに現時点で患者ができることに限って指導を行うことが大切です。
パウチの変更や衣服などの見直しなどによってストーマを自己管理できるようになることもあるので、ストーマケアは認知症患者への対応よりも、介護を行う家族や職員が問題を早期に発見し環境面から改善していく必要があります。